試合と得点の経過を簡単に。
前半の15分ごろにシャルケのDFベネディクト・ヘヴェデスが自陣の
ペナルティエリアでボールを触ってしまいハンドと見做され、
PKとレッドカード。その後シャルケは10人に。
転んだところにボールが来て触ってしまったので不運な面もあったが
あれはハンドだわな。
このPKでシュツットガルトのズドラフコ・クズマノヴィッチが決め、
その1点を守りきりシュツットガルトが勝利という結果。
肝心の試合の内容だが試合を観ていたら思わず唸ってしまった。
確かにシャルケがレッドカードで1人いなくなった影響はあっただろう。
確かにここ最近のシャルケがブンデスで絶不調だという影響はあっただろう。
だがそれを差し引いてもこの試合のシュツットガルトかなり良かったと思う。
岡崎が前ほど走っていない。別にサボっていたわけではないし、
岡崎のコンディションが悪くて走らなかったわけでもない。
走る必要がなかったんだ。
そう観えた一番の要因はシュツットガルトの守備。
監督の守備戦術が浸透してきたのか、守備の仕方を変えたのかはわからないが、
この試合のシュツットガルトの守備の仕方は、今までとはまるで違うものに
なっていた。
単純にいうと守備の仕方がフルコートプレスではなくて
ハーフコートプレスになっていた。
DFラインとFWの距離がコンパクトだった上に、守備に回ったときに両サイドの
幅を狭く守っていた。縦と横を詰めて狭いエリアを作って選手の密集地帯を
作ったことで、走る距離が必然的に短くなり岡崎もそれほど守備に走らずに
済んでいた。いい時間の時なんてハーフコートどころかクォーターコートぐらいの
コンパクトさのサッカーをしていた。
今まで岡崎加入後のシュツットガルトって中盤でほとんどボールを
奪えなかったのだが、密集地帯で厳しいプレスが掛けられるため
今回はボールが取れる取れる。
前節までのあの状態を知っているだけにボール奪取率が200%ぐらい
上がった感じに見えた。
初めてシュツットガルトのサッカーを見たときはあまりに野放図で
好き勝手やっていたため、なんじゃコリャっていうかんじだったんだが、
この試合のシュツットガルトはビックリするほど論理的で
理詰めのサッカーを展開。
あまりの変わり様に今度は別の意味でなんじゃコリャとなってしまった。
いわゆる、守るときは狭いゾーンを作ってプレスを掛け、攻めるときは
ワイドに開いて攻めるという近代サッカーのお手本のようなサッカー。
なので岡崎はいつもより2~3割減くらい走りで済んでいたよ。
後半の15分過ぎまでは。
守備は良くなってたけど攻撃は相変わらずだったね。
レベルが高い守備が出来てるのに、自らの稚拙な攻撃でぐだぐだな展開に
するっていう相変わらずのシュツットガルトのクオリティ。
最初の内は良かったたんだけど、時間が経つに連れていつも通りの
右サイド偏重の攻撃になってくる。
だからシャルケも狙いが絞りやすくなり、今度はシュツットガルトが
ボールを中盤で取られることになる。
なので今度はシュツットガルトがカウンターを喰らいまくる。
今までの守備は守備組織が出来上がってこそ効いてくるのであって、
カウンターの場合は守備組織ができてないことのほうが多く、
その場合は走って戻って守備するしかなくなる。
あれだけ効率的な守備が出来ていたのにこのせいで
またチームが走る羽目になり元の木阿弥。
ただ、そういう場面では岡崎の献身的な守備が本当に効いておりました。
こんな状態だからもちろん岡崎にパスが来ない。
来るのは岡崎が低い位置にいる時ばかりで、高い位置にいて
点が取れそうなときにかぎってシュツットガルトの選手がパスミス。
こんな場面が今回も本当に多かった。
チャンスは無くはなかったんだけどね~。ゴールが遠いな。
まあ、岡崎の評価はサイドで献身的に走りまわるMFって扱いだからねぇ。
点取り屋としては微妙でもそこで評価されちゃってるから、
降ろされはしないと思うけどね。
本人の本意は別にして。
一方の内田篤人が所属しているシャルケの方は何がしたいんだか
さっぱりわからんかった。
ミッドウィークにチャンピオンズリーグがあるのでメンバーを落としてくると
思ったが、フルメンバーを先発させ、後半になったら試合を捨てて
3人交代とか何もかもが中途半端っていう印象。
ちなみに内田篤人はこの時に、交代。
シャルケと同じであまり印象の残らなかった。
まあ、チャンピオンズリーグに期待しましょう。
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